tomatoyoko.gif (61032 バイト)    阪神間(西宮市−甲子園界隈)の賃貸住宅 と分譲マンションのトラブル回避のヒント集、 マンスリー マンションを掲載. リンクフリー

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3年は、買うのを待とう
 

 

私も、同感です。買えば即、1割の損の発生の新築分譲マンション
みなさん、充分気をつけてくださいね。

 

「3年間、家を買うのはやめなさい」 

 ダイヤモンド社 川北 義則 著 99/4/15発行

の まえがきより 転載 です。 
= おすすめします。ぜひ購入して、精読してください。

 

 私の周囲には仕事のできる人たちが少なくない。知識力もあるうえに、判断力や観察力なども人並み以上にすぐれている。

 そんな彼ら、彼女たちが、なぜか家を買うときになると、理解に苦しむような行動をとる。毎月の家賃を払うのがバカらしいからと、将来、買い換えもできないようなワンルームマンションを買ったり、共稼ぎでなんとかローンを払っていけると皮算用をして、格安の物件を買ったのはいいが、これがとんでもない欠陥マンションだったりする。冷静な判断を失うのだ。

 毎月の家賃の支払い程度でマイホームがもてるというのは、マンションメーカー側のセールストークではないか。住宅ローン控除の枠も広がったからというのは、政府のゼネコンバックアップの政策ではないか。公共投資で景気がよくならないので、次は住宅投資というわけなのだ。そんな手口にやすやすと乗ってデフレ時代に莫大な借金を背負うのはバカげている。しかも、そんなマイホームは買った瞬間から値下がり続け、とても買い換えてグレードアップできないことは目に見えている。政府は一九九九年一月から二年間に限って、住宅ローン控除を拡大する税制優遇措置を講じた。住宅金融公庫の住宅ローン金利を最低の二%にまで下げたとき、もうこれ以上の金利下げはないと、バーゲンセールの呼び込み並みのセールストークを行った。

 また最近、東京都は、いままでの住宅ローン貸し出し条件としての頭金一〇%を五%に下げた。民間のマンション業者が、頭金なしから五%でもOKというのに右へならえの売らんかな処方箋である。官民こぞってマイホーム願望族を破産に追い込もうとしている。それにホイホイ乗っかる庶民は、どうみても冷静さを欠いている。

 自己破産は九八年一年間でとうとう一〇万件を超えた。一〇年間で一〇倍以上にもなったわけだ。最近の自己破産の特徴は、かっての若者たちのクレジットカードの使い過ぎにかわって、世帯主が、

 @銀行の貸し渋りによる自営業者の破綻、

 Aリストラされたサラリーマンの再就職が見つからないための行き詰まり、

 B住宅を購入したものの、価格が下がって売ることもできないという、ローン返済の不能

 これが主な破産の原因だが、とくにBの住宅ローン関係が増えているという。

 そんな現実を直視しようともせず、無理をしてマイホームを買ってしまう。不動産会社やマンションメーカーがスポンサーのセミナーに「いまマンションは買い時か」などといったテーマにつられて出かけ、住宅評論家のご説に納得、その場で契約書に判を押してしまうケースも少なくない。スポンサーをみれば、このテーマでデメリットを強調するはずがないのは自明の理だ。証券会社がスポンサーになって、経済評論家の講演「投資信託は買い時か」を聞きにいくのと同じである。マイホームについては、誰もが 「いま家を買うべきではない」と声を大きくして語りたがらない。なぜか。当然、住宅メーカーがらみでの講演依頼がなくなるからでもある。だが、マンションメーカーや住宅販売会社の広告ではなく、毎日の新聞記事を読んでいれば、いまマイホームを買うべきかどうかはすぐわかるはずである。

 つい最近も「公示地価八年連続下落」の見出しで、六大都市圏、六・四%のダウン、全国平均で四・六%地価が下がり続け、その下げ幅も拡大しているという報道があったばかり。また東京都の調査によっても住宅地二・七%の値下がりと商業地三・三%のダウンという報道もある。この調査も98年12月の段階では「四大都市圏の住宅地価下落止まらず」の見出しで、首都圏は七・一%のダウンが報道されたばかり。また全国の一戸建て平均価格は四〇五四万円で、これも一年もたたないのに二八九万円と、約三〇〇万円も値下がりしたことが、発表されている。一年で三〇〇万円もの値下がりなのだから、減税分くらい軽くふっ飛んでしまう。供給過剰のうえに価格が下がるから、当然、売る側の業者のダンピングによる販売合戦が繰り広げられる。そして、そのしわ寄せは欠陥住宅にもなり、手抜き工事の可能性が出てくる。官民の音頭に乗せられて、なぜそんなにもあわててマイホームを買わなくてはいけないのか。いくら二年間の時限立法の住宅ローン控除があるといっても、そのために無理をしてローンを組むのは本末転倒ではないか。むしろ、金利が高くてもインフレになったときのほうが借金は有利になる。マイホーム獲得となると、ふだん冷静な人でも判断が狂うので、慎重のうえにも慎重にしてもらいたい。本来、住生活という考え方からすれば、必要なのは資産としての住宅ではなく、生活をする場としての居住空間であるはず。そうであれば別に持ち家でなくても、質のいい生活空間さえ得られれば、賃貸住宅でもライフステージに合わせて、住み換えができるところがいちばんなはずである。

 しかも、住む場所というのは寝起きして生活する場である。近所の環境もある。誰だって、どういうところに住みたいという具体的な場所がイメージとしてあるはずだ。それなのに、いざマイホームを買うとなると、そんなイメージはいつの間にかふっ飛んでしまってまず価格が優先される。六〇〇〇万円は買えないが、四〇〇〇万円ならなんとかローンを組んで返していけるのではないか−−−−これが何をさておいても第一条件になる。その結果、たとえば東京なら城西方面に住みたいと願っていたにもかかわらず、城東のほうへ引っ越してしまう。買ってからでは「しまった、今度買い換えるときに」と思ってももう遅い。二度と買い換えは出来ないのだ。四〇〇〇万円のマイホームが、売るときには二〇〇〇万円でも売れないで、借金だけが残る。かくて破産組に仲間入りする。現に一〇年前に七〇〇〇万円で買ったマンションは、いま三〇〇〇万円でしか売れない。

 いま、ゼネコンを中心とした住宅産業は不況であせっている。株価も一〇〇円以下、あるいはそれ前後という企業も少なくない。ごていねいにも株価一〇〇円前後のマンションメーカーが建てた物件を、同じくらいの株価の商社から買ったという知り合いがいた。あわててストップをかけたが間に合わなかったので、もう私は何もいわなかった。

 とにかく、「あと三年はマイホームを買うのをやめなさい」と声を大きくしていいたい。土地が下げ止まり、政府の強引な住宅政策も落ちつくところに落ちつくのが二、三年先とみているからだ。

 最後に、『ゼロ。サム社会』の著者で世界的な経済学者であるレスター・C・サロー氏のこんな言葉を屋上屋を架すのを承知のうえでつけ加えておこう。

 「個人の不良債権といえば住宅ローン。いま不動産価格をはるかに上回る額のローンを抱え込んで、毎月支払っているのは東京湾にお金を捨てているようなもの。こんなバカげたことはない。持ち家の価値が半分になっている世帯に一〇%程度の減税をしたところでいったい何の足しになるのか」それでもこりずにあなたもまた東京湾にお金を捨てるのか。

  平成十一年 初春 川北 義則

 

 

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