tomatoyoko.gif (61032 バイト)    阪神間(西宮市−甲子園界隈)の賃貸住宅 と分譲マンションのトラブル回避のヒント集、 マンスリー マンションを掲載. リンクフリー

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必要費・有益費
 

 

 

まず、故障が発生した場合、たとえば、上の階の給排水管等が割れて、階下に漏水してきた場合
 特約が、無ければ、
借主は、借主の保管義務により貸主に報告する義務が発生します。
 貸主の報告が行きますと、貸主は通常の使用に適した物として貸すべき義務=貸主の修繕義務=が発生し、全額貸主負担で修理します。

 次に緊急事態とか、貸主が速やかに修理しない場合、
借主が必要費を支出して、貸主にその費用を請求する場合に、あらかじめ貸主に報告し承諾を得る必要は無いことにはなっていますが、あまり勝手に修理して修繕費を請求すると貸主側では、ほんとに故障していたか否か不明となり、支払い拒絶というトラブルになる可能性があります 。
  もし故障が発生すれば、借主は、貸主に修理を請求して貸主側の業者に修理させるのが基本的なパターンでしょうね。

 住むのに必要な費用は、基本的に貸主負担ではありますが、この不景気で、すんなり修理に応じない貸主が増えているのも事実で、困ったもんです。

 とりあえず電話もしくは、内容証明郵便で修理を請求して、それで修理してくれなければ、借主で修理すれば角は立たないと思われます。 基本的に無断で修理を行っても、必要費・有益費は貸主に請求可能となってます 。必要費は、支出と同時に、全額の請求が可能。有益費は、解約時に残存価値の分だけ請求可能となっています。

 しかし、
特約で費用償還請求権の一般的放棄特約が、ある場合
  基本的に、賃借人が勝手に修理行為をすることを禁止という意味合いが主な様です。この特約があっても大規模な修理である雨漏りとか、放置すれば建物が腐るとうな排水の漏れ等があった場合は、当然借主の保管義務として貸主に報告し修理を仰ぐべきですし貸主が修理をしない場合は、たとえ費用償還請求権の一般的放棄特約があっても、借主が行った費用は、貸主の修理義務が優先され、貸主に請求できると考えられます。この特約があるからと借主が何もしないで、建物が腐り始めるなら、借主の保管義務違反になります。

 通常賃貸契約には、「入居中の、畳・襖・障子の張り替えは借主の負担とする」という特約は、入居中のこういった小修理は、借主で行ってください、借主負担が嫌で張り替えなしでそのままで良ければそのままですよということで、慣習としても成立していると、思われます。

以上 貸主の 修理義務  と  借主の 保管義務  という双方の基本的義務の 綱引きになります。

                                       トマト店主 西岡

p.s.賃料の減額請求
 貸主が修理が出来ない場合、借主は賃料の減額請求が出来る。だからといって、勝手に減額して支払うと、その不足分は賃料の滞納となり、その滞納額の合計が三ヶ月を超えると滞納を原因として賃貸借契約の解除をされた場合が、弊社の管理物件で以前ありました。
 あくまで、減額請求が出来るということですから、減額の合意もしくは判決が出るまでは、従前の賃料の支払い義務があるということです。

他サイトリンク 

読売新聞 住まいの相談室http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/soudan/20040116_01.htm

必要費 
 物を保存・管理するために必要な費用。修理費などがその例である。物の改良のために必要な有益費に対する語。他人の物について費用を支出した場合に,必要費か,有益費かによって返還される範囲が異なる。必要費を支出した者は原則として支出額の償還を請求できる〔民299(1)・608(1)・196(1)・583(2)

有益費 
 物の改良(⇒改良行為),その他物の価格の増加に要した費用〔民196(2)〕。⇒必要費

改良行為 
 管理行為の一種で,家屋に造作を取り付けたり,そのための請負契約をするなど,財産の性質を変更させない範囲内で,利用価値又は交換価値を増加する行為。⇒管理行為

管理行為 
 処分行為に対する観念。保存行為及び財産の性質を変えない範囲での利用又は改良を目的とする行為がこれに含まれる〔民103〕。事実行為(修繕。大修繕は処分行為になる〔民12(1)[8]参照〕)のこともあれば,法律行為(修繕のための契約)のこともある。財産管理人等の権限の範囲を画するときに用いる
〔民28・918(3)・943(2)・953等〕。
 

管理人 
 I 民法上,他人の財産の管理をする者(財産管理人・管財人)をいう。主要なものとして,契約に基づく委任管理人,法律の定める法定管理人,家庭裁判所の選任する選任管理人の3種がある。このような他人の財産を管理する関係と代理関係とは同じことではない。財産管理は本人と管理人との間の法律関係であるのに対し,代理は第三者と代理人及び本人との関係であるからである。しかし,財産管理人は,事実上の財産の保管だけでなく,その財産について本人の代理人にもなるのが普通である。例えば,委任管理人は委任契約によって成立するが,通常,その者は任意代理人である。法定管理人とは,親権者及び後見人のことで〔民824・859〕,法定代理人とされている(⇒任意代理・法定代理)。選任管理人は,例えば,不在者の財産管理〔民25〕,第三者が子に無償で与えた財産の管理〔民830(2)〕,種々の場合における相続財産の管理〔民918・926・936・940等〕などについて必要な場合に置かれるが,その性質は法定代理人である。


 法 律 学 小 辞 典 第3版 金子宏・新堂幸司・平井宜雄 (C) 1999,有斐閣 CD版

 

民法 第608条〔賃借人の費用償還請求権〕
   賃借人カ賃借物ニ付キ賃貸人ノ負担ニ属スル必要費ヲ出タシタルトキハ賃貸人ニ対シテ直チニ其償還ヲ請求スルコトヲ得
(2)賃借人カ有益費ヲ出タシタルトキハ賃貸人ハ賃貸借終了ノ時ニ於テ第百九十六条第二項ノ規定ニ従ヒ其償還ヲ為スコトヲ要ス但裁判所ハ賃貸人ノ請求ニ因リ之ニ相当ノ期限ヲ許与スルコトヲ得
判例
2◎必要費とは単なる原状維持ないし原状回復のための費用に限らず、目的物を通常の用法に適する状態において保存するために支出された費用(道路の改修およびこれに伴う隣地の盛土のために借地が凹地になったので地盛をした費用)をも含む。(大判昭12・11・16民集16-1615)
3◎建物の賃借人が有益費を支出した後、建物の所有権の譲渡により賃貸人が交替したときは、特段の事情のない限り、新賃貸人が右有益費の償還義務を承継し、旧賃貸人は右償還義務を負わない。(最判昭46・2・19民集25-1-135) 三省堂 『模範六法2001平成13年版』

 三省堂 『模範六法2001平成13年版』