tomatoyoko.gif (61032 バイト)    阪神間(西宮市−甲子園界隈)の賃貸住宅 と分譲マンションのトラブル回避のヒント集、 マンスリー マンションを掲載. リンクフリー

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特約がある場合
 

 

稲葉なおとの気になる業界話

賃貸契約書の特約に原状回復費用負担は、借主という記載がある場合

 阪神間では契約時に、解約引(敷引)と称して家賃の3ヶ月から6ヶ月分位を、予め差し引いており、これが礼金か、原状(現状)回復費用に当たるのかは、意見の分かれる所ですが、これだけ、差し引いておいて、解約時さらに原状回復費用を差し引くというのは、慣習としても無く、実際裁判になっても、特約にどう書いても、暴利として、負けるでしょう。

そういう意味で、契約の内容全体が、問われるところです。

 国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」には、裁判の判例として、特約を認めたもの と 認めなかったもの と判例が、割れている旨p13に、判例の事例とともに記載されております。
 ただ、特約を認めた判例も、特約の効力も通常使用の損耗は、一部軽減したのもが多い様です。

また、大勢としては、特約は、故意過失についてのみ有効とする流れが占めているようです。

特約は、民法上、契約自由の原則上有効な様ですが、金額が多額ですので、公序良俗に反しない限りでの特約が有効となります。よって必要性とか、暴利的でないとか、周りの慣習とかが絡んできます。

阪神間では、高額の敷引があるので、いくら特約を入れても、2重に「現状回復費用を請求しているという意味で、判例にも、慣習にも、公序良俗に反して無効と考えられます。

以下 「現状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の一部を転載します。

各事例=判例については、ガイドラインを購入してください。
購入申込はここの、下の欄に記載あり。
 http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/topics/keiyaku/kaihukugaido.htm
判例が多々のっており簡裁レベルでの判例は、通常調査が不可能に近く、弁護士さんでも、判例の事例の多さには、驚かれておりました。
今回の問題は、−2−に該当します。


第2章
 原状回復にかかる判例の動向
 原状回復や敷金返還をめぐるトラブルにおいて争いとなる金額は、数万から数十万円であることが多いため、裁判の場合には簡易裁判所が第一審となるのが大半である(裁判所
法第33条により訴訟の目的が90万円以下は簡易裁判所が管轄する)。

 以下に紹介する事例の主な争点は、
1 退去後に賃貸人が行った修繕にかかる損耗が、賃借物の通常の使用により生ずる損耗を超えるものか否か
2 損耗が通常の使用によって生ずる程度を超えない場合であっても、特約により賃借人が修繕義務・原状回復義務を負うか否かの2点である。


 −1−について、判決は、立証事実をもとに損耗が通常の使用による損耗か否かを判断しているが、「入居者が入れ替わらなければ取り替える必要がない程度の状態である」(事例11横浜地判、保土ヶ谷簡判)、「10年近く賃借していたことを考慮すると、時間の経過にともなって生じた自然の損耗といえる」、(事例7東京簡判)などとして、賃借人が破損等をしたと自ら認めたもの以外は、通常の使用によるものとするのが大半である。

 通常の使用を超えるとされたものは、事例1名古屋地判のペンキ剥がれ、事例3東京地判のカーペットクリーニング、クロス張替えなどである。また、事例11横浜地判においては、カーペット等に発生したカビについて、その程度・範囲、同建物内の他の住戸におけるカビの発生状況を参酌し、「通常の態様で使用したことから当然に生じた結果とはできず、賃借人の管理、すなわちカビが発生した後の手入れにも問題があった」として、賃借人の責任を2割程度認めている。

−2−については、まず、一定範囲の小修繕を賃借人負担とする修繕特約については、賃貸人の修繕義務を免除するに留まるとして制限的に解釈するものが多い。また、賃貸開始時の状態に復するというような原状回復特約については、居住用建物の賃貸借においては、賃貸物件の通常の使用による損耗、汚損はその家賃によってカバーされるべきで、その修繕等を賃借人の負担とすることは、賃借人に対し、目的物の善管注意義務等の法律上、社会通念上当然に発生する義務とは趣を異にする新たな義務を負担させるというべきであり、特約条項が形式上あるにしても、契約の際その趣旨の説明がなされ、賃借人がこれを承諾したときでなければ、義務を負うものではないとするのが大半である(事例1名古屋地判、事例6伏見簡判、事例12仙台簡判)。

しかし、事例5仙台簡判の畳表替えについての特約及び事例3の原状回復特約のように、文言通りにその効力を認めたものもある(事例3にあっては、損耗の程度によって負担を軽減してし)る)(※事例ごとの争点及び判決内容は表1及び2)。なお、過去の上級審においては、賃借人の原状回復義務について、「通常の使用収益に伴って生ずる自然的損耗は別として、賃借人の保管義務違背等その責に帰すべき事由によって加えた段損について原状に復せしむ義務がある」(東京高利明31.8.31)とし、

また大小修繕を賃借人がする旨の契約については、
「賃貸人において修繕義務を負わないという趣旨に過ぎず、賃借人が義務を負う趣旨ではない」(最高利明43.1.25)としており、最近の判決においても、基本的にはこうした考え方を踏襲している。

消費者契約法の適用があるか否かで、裁判所の対応はずいぶん違います。

 

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