tomatoyoko.gif (61032 バイト)    阪神間(西宮市−甲子園界隈)の賃貸住宅 と分譲マンションのトラブル回避のヒント集、 マンスリー マンションを掲載. リンクフリー

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木造の場合
 

 

「 いい家が欲しい 」 松井 修三 著 三省堂書店 1800円 より 抜粋

〔家が腐る〕日本経済新聞の警告
 「住宅の省エネ性能を高めるグラスウールやロックウールなどの断熱材が思わぬ障害を引き起こしている。防湿や気密が不十分なままに断熱材だけを厚くしたため、壁の中の断熱材に結露が起きやすくなり、なんと家が腐り始めた例も出ている。地球環境保全の立場から、国が92年度に定めた新省エネルギー基準を満たす家は軒並み断熱材を厚くしているが、専門家は防湿・気密などの施工基準が十分とは言えないと警告する。
 「築3年で屋根が腐った例がありました」。住宅の結露問題に詳しい東洋人学建築学科の土屋教授は、言う。
 その家は埼玉県にツーバイフォーで建てられた。屋根裏部屋がカビ臭くなったという住人の苦情から屋根を調べたところ、北側の合板部分の木が腐ってボロボロになっていた。屋根を腐らせたのは腐朽菌というカビの一種だか、これを育てたのは雨水ではない。犯人は合板や部屋の中の水蒸気だった。不完全な断熱工法による典型的な壁内結露だ。(中略)

 壁内結露はかって北海道で大きな問題になった。1973年の石油ショック以降、灯油代を節約するための断熱施工が主流になり、設計者たちはグラスウールなどの断熱材を壁の厚さ100ミリいっぱいに詰め、競って断熱性能を向上させた。こうして建てられた高性能住宅は、早いもので築後数年で腐り始めた。高い授業料を払った結果、北海道の住宅建築会社と消費者は断熱の怖さを学んだ。

「必ず気密、防湿、壁内通気をする。どれかが不十分なら、いっそ断熱をしない方が安全です」と北海道立寒地都市研究所の福島さんは語る。

 壁内結露を防ぐには、値段は張るが、水や空気を通さない板状の断熱材を使う外断熱工法が最も確実。安価なグラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材を入れる一般工法でも、防湿気密シートを内壁の内側に張れば防げる。結露のもととなる部屋の中の水蒸気が壁の中に侵入しないようにするのだ。ところが、北海道以外ではこうした対策が不十分なまま。福島さんは「何百棟もの住宅を腐らせた北海道の経験が生かされていない」と指摘する。
 防湿気密シートをきちんと張る工務店は、関東以西ではむしろ例外的と言われる。施工には手間がかかり、建て主は費用負担を嫌う。
 防湿気密施工が不十分な本州で、これまであまり問題が起きなかったのはなぜか。断熱施行の方も仲良く不十分だったから、という点で専門家の意見は一致する。東京などでは繊維系断熱材を五〇ミリ入れる程度だったので断熱材の周囲に空間があき、壁内結露が起きてもなんとか乾いていたらしい。
 ところが、最近は情勢が変わりつつある。政府の新省エネ基準制定を機に、新築住宅の断熱材は厚くなった。繊維系断熱材の業界は「北海道並の百ミリ断熱でなければ時代遅れになる」。といった広告を打ち、断熱性能の強化を訴えている。百ミリ断熱にすると壁の中の空間は全て埋まり、結露は乾きにくくなる。土屋教授らが観察した早すぎる腐朽の多くはこうした断熱住宅という。「とくに尿素を使うグラスウールは吸湿性が高く危険」という指摘もある。(中略)
 公庫の仕様に合致しているからといって、安心は出来ない。断熱だけに目を奪われていると家を腐らせ、せっかくの省エネ努力も水の泡になりかねない。科学技術部 豊川博圭


 このように、豊川さんは記者名を明らかにして、最後の締めくくりで
 「断熱だけに目を奪われていた」前回の記事に反省の意を表したのでした。
 そして、いろいろと勉強した結果、「壁内結露を防ぐには、値段は張るが、水や空気を通さない板状の断熱材を使う外断熱工法が最も確実」という結論に達したのです。

 当時、この記事は業界にたいへんな衝撃を与え、とくに繊維系断熱材を当然のこととして使っているハウスメーカーの営業マンたちはこの記事のコピーを持って、客に対して我田引水的なトークで懸命に安心を売りこんだのです。これら新聞各社が同様に指摘している壁内結露による腐れの心配は、その後起きた阪神大地震の調査から、築十年以内の家が倒壊したケースに多く見られたことからも証明されています。耐震基準を守り、どんなに頑丈に造られた家であっても、腐らせてしまうと何にもならない訳で、断熱の方法の選択に当たっては、この点を十分チェックすることが必要です。

EX=アルミサッシの窓でうんざりするほど見ることができます。あれだけの結露が、見ることができない壁の中で毎日同じように起きるのだとしたらどうしますか?
 壁の中に断熱材を入れるということは、その断熱材をはさんだ両側、つまり室内側と外側に結露が生ずるような温度差が生まれることを承知したということですから、何らかの手段を講じてそれを防がなければ家を腐らせてしまうことになるのは当然です。
 ところが現実にはまったくの無防備か、いい加減な防湿工事のまま屋根や外壁の下地に安易に合板を張ってしまうために、室内側で発生する大量の水蒸気はそこでせき止められて激しく結露するのです。


 

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