tomatoyoko.gif (61032 バイト)    阪神間(西宮市−甲子園界隈)の賃貸住宅 と分譲マンションのトラブル回避のヒント集、 マンスリー マンションを掲載. リンクフリー

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原状回復の阪神間の現状
 

 

トラブルの発生状況

 阪神間では、全体として敷引が高額なので、トラブルは、いまだ大変少ない状況が続いております。
解約時、立会いの無い業者もあるくらい平穏な状態です。阪神間では、敷引(解約引ともいいほぼ礼金扱い)が、現在は家賃の4ヶ月から6ヶ月となっております。ただ全体としては敷金総額は、低下傾向です。敷引は、絶対額として横ばいですから、家賃の何か月分という意味では、増加傾向です。

過去の例
敷引は、10年以上前は、2割引(敷金が概ね10か月分だった為)とか、2ヶ月引きとかの表示が一般的でした。しかし、最近は、絶対額表示が一般的となってきております。

敷金と敷引の今昔、
平成元年新築60平米の3LDKの共益費4千円の
鉄筋 南向き日当たり良好 賃貸マンションが、 
12年前  家賃8.5万円 敷金120万円  敷引30%
 7年前   11.0万円   120万円   40万円
 2年前    8.0万円    80万円   40万円
 今年     7.7万円    70万円   30万円 (2002/5)
といった具合で、最近は、金額表示で、敷金は60万円までは値切り可能ですが、「敷引は、まかりまへん」 といったとことです。

EX昭和48年新築の例
57平米 3DK RC 南向き日当たり良好 共益費3千円から5千円へ値上げ
契約 昭和51年 家賃5.5万円 敷金120万円  敷引20%
という方の解約が今年あり、契約書から知ることができました。

このころ、家賃の20ヶ月分相当を預かると、木造の文化住宅は、建築費の1/2が補うことが出来たといいます。また5年分で、土地建物の資金が家賃で回収できるほどインフレの恩恵が得れたとも聞きます。 

この物件は、入居期間が24年と長かったため、改装に130万円弱かかりましたが、借主への請求は、もちろんゼロでした。
 ことほど左様に、短期間で解約になりますと、貸主は結構もうかります。しかし長期ですとだんだん貸主は、赤字になりますが、一切請求しないのが、この阪神間の慣習です。
ちなみに、 所得税の申告では、敷引の金額は、その年の利益として申告します。

阪神間の慣習
 敷引を引いといて、さらに解約時の原状回復費用を全額借主に請求する貸主が、発生し始めておりますが、阪神間での、この手の請求は、通常損耗に関しては100%負けるはずです。
 不足でも請求しない。逆にたとえ短期で解約があって、利益がでても返さないのが敷引という約定(=慣習)だからです。両方の判例も出ています。そういう意味では、阪神間では、ガイドラインの入り込む余地はあまりなかった様です。 

約7か月間本件居室を使用収益して、保証金の敷引きとして金30万円の返金訴訟の例ですが、
「控除されるべきである。」として、借主は、負けております。
かなり高額で、判例でも、通常損耗はもとより、故意過失まで含む
(神戸地判平7・8・8判時1542・94)
判決内容
>賃貸借契約終了の時に、未払賃料等借主の貸主に対する債務を控除するほかに、
>当然に敷金又は保証金の3割前後の金員を控除すると定められることが多いこと、
>借主の故意重過失に基づく建物の修繕に要する費用は、
>建物賃貸借契約終了時には別途精算されることがないことは、
となり、よく慣習を調べてると思います。

 ですから、阪神間では、原状回復の特約が、あっても基本的に無視されています。
そういう意思は、契約時には、無いと推定されますから。
これほどの高額の敷引を取りながら、さらに原状回復費用を解約時に借主に請求する
貸主は、慣習から、判例から、そして公序良俗から考えても100%悪徳貸主と言えると
思います。
 ですからこういう貸主は請求だけして、苦情が出るとさっさと返金します。

 さらに、2001年4月に施行された消費者契約法は、内容が借主サイドで非常にシビアな内容ですので、今後、流れが大きく借主側変わるかもしれません。
 


京都は別で、関東を同じ解約時の清算方式なので、ご多分にもれずトラブルは増加傾向です。
とくに、単身用では、1年間毎に、更新料は、家賃の2ヶ月分と高額です。ですから小額訴訟の例では、裁判所では、端から借主寄りと聞きます。

2、トラブルにまで発展した原因の調査
A根本的原因は何か、対応と処理の問題点は何か

 
阪神間での話、この5年間で、約4割の家賃の値下がりです。

ひどいのは、建築費の高いバブル期の建物
それまで、60万円があたりまえだったのが、80万円から90万円の坪単価での建築です。すでに建築時点で赤字。当初金利の返済のみを5年間支払い、その後家賃が上がりますよとの予想で元利返済予定。ところがそのまま家賃は、横ばいからこの値下がり。毎月100万円の賃料収入で、銀行への支払いが130万円なんてことに。

さらに、政府の方針で、この分譲マンション優遇策=空室の追い討ちが=貸主さんは、年々きびしくなってきており、あと2年この値下がりが続くと、通常の時期に建てた貸主までが借金でギブアップの可能性さえあり。

賃貸契約時に貸主に保証人をという声さえ出始めています。破産の可能性のある貸主の把握をおろそかにした仲介業者の賠償事例も出ています。
預かった敷金は、ありません。修理代もありませんという貸主が徐々に増え始めております。
という背景があります。このデフレが諸悪の根源ではあります。 

  ここには、同じ阪神間であっても公社、公団、住宅金融公庫等、公の物件と、民間でもたまに契約時に敷引を引かない賃貸物件は、除かれるところに
阪神間の混乱があります。ここに生半可な知識をもった訳の判らない貸主の発生の土壌がある訳です。

慣習という厄介な存在 

 京都は、慣習が異なり関東に近いやり方です。解約時実費精算で、毎年もしくは2年毎(単身用は毎年)に更新料が必要です。

 しかし阪神間では、更新時
(概ね2年ごとの更新では、2年の契約満了時に、家賃の改定が有る)
実務上、昨年から、値下げ交渉になっていますが、
阪神間では、更新料の、慣習は存在していません。
これは、敷金の預り金が大きいことが反映されていると思われます。

 

 

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